奈良県にある明日香村には今から1400年も昔、6世紀末から7世紀にかけて日本の都がおかれていました。誰もが歴史の教科書で学んだことのある聖徳太子や中大兄皇子が支配していた場所で、飛鳥時代の多くの史跡が残されています。中央集権律令国家が始まった地であることから、日本の始まりの地とも呼ばれています。明日香村でタイムスリップしてみましょう!(なお情報は記事掲載時点のものです。詳細は公式サイトなどでも事前確認することをおすすめします)
①飛鳥寺/近鉄 橿原神宮前駅東口から徒歩1分

飛鳥寺は、飛鳥時代の大臣である蘇我馬子によって建てられた、日本最古の本格的な伽藍配置の仏教寺院です。この寺院の設立は、蘇我馬子が聖徳太子と共に戦った物部氏との対立に勝ったことによる権力の誇示と、日本での仏教のスタートの象徴になりました。21年の歳月をかけて、609年に設立されました。約1400年もの長い歴史がある寺院です。

こちらの阿弥陀如来坐像(飛鳥大仏)は、国の重要文化財にも指定されています。少し面長なお顔が特徴で、当時の日本にはなかった朝鮮の最新技術を駆使して作られたことから、他の大仏とは違う独特な雰囲気があります。1400年もの飛鳥の歴史を同じ場所でずっと見守っているのです。
詳細情報
- 奈良県高市郡明日香村飛鳥682
- 0744-54-2126
②万葉文化館/近鉄飛鳥駅から明日香周遊バス「万葉文化館西口」下車すぐ
日本最古の歌集である万葉集を軸に、万葉びとの生活や文化について学ぶことができる美術館・博物館です。入り口では、古代の格好をしたせんとくんが出迎えてくれます。万葉集には奈良について詠まれた歌が多いので、文化館で気に入った歌の場所をそのあと訪れるのも良いかもしれません。
文化館では、古代の人たちの人形が置かれていたり、映像や音楽を用いて解説されており、子供から大人まで、歴史に興味がない人でも楽しめるような工夫がされています。まるで古代にタイムスリップしたかのように感じるでしょう。また、万葉衣装や着物の貸し出しもしてるので、綺麗な庭園で写真撮影会をすることも出来ます。
詳細情報
- 奈良県高市郡明日香村飛鳥10
- 0744-54-1850
③亀石/近鉄 橿原神宮前駅から野口経由岡寺前行バス「野口」徒歩5分

田んぼや民家のある道を抜けたところに亀石はあります。明日香村はたくさんの石の建造物があることでも有名なのですが、亀石は中でもとても可愛い印象があります。可愛い見た目とは裏腹に恐ろしい伝説を持つ亀石なのですが、まだ謎の多い亀石、その不思議さに人は心を奪われるのかもしれません。

伝説とは、亀石は昔、村人によって奈良盆地の対岸の当麻のヘビと川原のナマズの戦いにで川原の湖が干上がった時、その湖の亀が全滅してしまったことを供養するために作られたのですが、当初は北を向いていたのが現在は南西を向いていることから、亀石が西を向いた時には盆地が泥沼化するというものです。まだ泥沼化していない今が見に行くチャンスです!
詳細情報
- 奈良県高市郡明日香村郡明日香村川原
- 0744-54-5600
④高松塚古墳(たかまつづかこふん)/地下鉄 飛鳥駅から徒歩12分
高松塚古墳は藤原京期(694年~710年)に作られた円墳で、石室の色鮮やかな壁画で有名です。古墳は2段式になっており、直径23m(下段)及び18m(上段)、高さ5mあります。石室は凝灰岩で組み立てられていて、その上に塗られた漆喰の上から壁画は描かれています。古墳の周りを見て歩くことが出来ます。
高松塚古墳の隣には高松塚壁画館があり、石室の原寸模型、壁画の現状模写、副葬品などのレプリカが展示されています。高松塚古墳には入れないものの、壁画館で古墳内部の様子がしっかりわかるようになっています。館内には学芸員の方も常駐しているので、直接深い解説を聞くことも出来ます。
詳細情報
- 奈良県高市郡明日香村平田
- 0744-54-3340
最近のコメント