日本最後の秘境!船からしか見ることができない知床岬の行き方・楽しみ方

知床半島の先端「知床岬」

・北海道の北東部、知床半島の先端にある知床岬。オホーツク海に面し、標高20~30mの海食岩の断崖に囲まれている。断崖の上には灯台がある。

・知床岬への道路はなく、一般人の立ち入りは不可。行く手段は船しかない。知床岬の周辺は、特別保護地区として厳重な管理が行われている。

・1964年には「知床国立公園」に指定、2005年には「世界自然遺産」にも登録されている。原生林や知床連山など、大自然の絶景が迎えてくれる。

絶景の船旅!知床岬へのクルージング

観光船で知床岬へ!

・観光客が知床岬に行く手段は、知床観光船や自然観察船に乗っていく海上ルートのみ。4月~9月の春から夏にかけて運航している。

・ウトロ港を出発して知床岬までは、往復およそ3時間のコース。強風など、天候によっては欠航や引き返すこともあるので、旅行日程には余裕を持たせたい。

・運航会社はいくつかあり、小型クルーザーや大型の観光船などがある。船酔いが心配な人には、大型船のほうがおすすめ。

断崖絶壁が続くダイナミックな景観

・知床岬までの船旅では、断崖絶壁が続く海岸線、奇岩や滝など、日本とは思えないダイナミックな風景に出会える。

・落差60mの「フレペの滝」、温泉が流れる「カムイワッカの滝」、落差80mの「ヨウシペツの滝」など数多くの滝も見ることができる。

・海岸線では、「クンネポール」と呼ばれる洞窟など、見どころも点在している。小型クルーザーでは近づくこともできるので、より迫力を体感できる。

海岸線にはヒグマの姿も

・途中のルシャ海岸は“ヒグマのメッカ”と呼ばれ、知床半島のなかでも、高密度でヒグマが生息している。

・海上からでも、ヒグマの姿は確認することができる。その迫力ある巨体には驚かされるが、離れたところから観察できるので安心。

・特に8月後半から9月にかけては、ヒグマの大好物のカラフトマスが遡上するので、ヒグマを目撃できる確率も上がる。

まさに秘境!知床岬の姿

・オホーツク海に突き出した知床岬。岬までの道中は断崖絶壁が続くが、岬は少し平坦になっていて、優しい感じがする。

・知床岬にはぽつんと灯台が建っている。「日本の灯台50選」にも選ばれていて、太陽光発電システムで稼働している。

・運が良ければ、遠くに北方領土の国後島を望むこともできる。地の果てまできた気分を存分に味わえる。

沖合から眺める知床半島の絶景

・クルージングは、知床岬までは、海岸線に沿って進むが、復路は沖合のコースを通るパターンが多い。知床連山の山並みや羅臼岳など、沖合から見ることができる。

・原生林が広がり、海から急に標高の高い山々が連なっている風景には、圧倒される。世界自然遺産に登録された理由もよく分かる。

・知床半島は、秋の紅葉の風景も美しい。9月下旬ごろから色づきはじめ、10月には見ごろを迎える。船上には寒さが加わるので、防寒対策をしていきたい。

シャチやイルカにも会える!?

・色々な野生動物との出会いも、知床ならでは楽しみ。観光船からは、ヒグマのほか、シャチやイルカ、ケイマフリなど珍しい野鳥を見られることも。

・ホエールウォッチングの名所としても知られる知床。シャチやイルカ、クジラの迫力ある姿を間近に見ることができるので、ホエールウォッチングを目的に来る人も多い。

・シャチは4~6月、イルカは5~10月、マッコウクジラは7~10月ごろが目撃できる確率が高い。

クルージングでは防寒対策を!

・大型の観光船は展望デッキから、景色を楽しめる。海上は夏でも風で体温を奪われるので、ウィンドブレーカーなど防寒対策をしていくのがおすすめ。

・ヒグマやイルカなど、野生動物が見られるチャンスもあるので、双眼鏡があると便利。

・大型観光船は、揺れも少なく、トイレなども完備している。小型クルーザーは小回りがきくので、海岸や滝も近くで見られる。希望に合わせて選びたい。どちらも事前の予約をお忘れなく。

知床岬への陸路は危険がいっぱい

・トレッキングで知床岬を目指す人もいるが、断崖絶壁が続く海岸線は、かなり難易度が高く、高波による行方不明者も出ている。到着に1週間ほどかかるそう。

・知床はヒグマがかなり高密度で生息しているため、遭遇する可能性も高い。自然の生態系を守るためにも、陸路は避けたい。

・シーカヤックも同じく、かなり難易度が高い。9月を過ぎると海は時化る日が増え、シーズン中も天候によっては遭難の可能性すらある。

番屋に残る先人たちの息遣い

知床岬近くにもある漁師の番屋

・知床岬の周辺は、人の立ち入りを拒む大自然が取り囲むが、岬のすぐ横、赤浜と呼ばれる小さな浜には、“番屋”と呼ばれる小屋が何軒か並んでいる。

・100年の昔から、夏になると漁師たちが番屋に移り住み、コンブ漁やサケ・マス定置網漁を行ってきた。最盛期には50軒もの番屋が立ち並んでいたそう。

・現在では、漁をする人も減ってきているが、先人の苦労や、伝統的な漁法を伝えようと、エコツアーも開催されている。

ヒグマとも共存してきた漁師たち

・知床は生きものたちにとって豊かな環境であり、人間にとっても豊かな漁場。昔から漁師たちは、漁を続けてきた。

・漁師たちはヒグマとも共存してきた。ごく近い距離にいながら、お互いに干渉せず、漁師が網を直しているすぐ近くで、ヒグマが遊んでいたりする。

・漁師たちは残飯処理には注意を払うなど、長い時間をかけてヒグマとの間にルールを作ってきた。野生動物との共存という難しいテーマに対して、番屋にはひとつの答えがある。

生きものたちが織りなす豊かな生態系

変化に富んだ環境が育む生態系

・知床の生態系が豊かなのは、幅20~40kmの細長い半島に、海から1,200mを超える標高の山々が連なるという、変化に富んだ環境があることからだそう。

・流氷が運んでくる栄養たっぷりの海水も、知床の豊かさの理由。プランクトンを大量に育て、それを捕食する大型の魚や哺乳類を養っている。

・海の豊かさは、カラフトマスが好物のヒグマなど、陸上の生きものたちをもはぐくんでいる。こうした生態系の豊かさも、知床が世界自然遺産に登録された理由。

知床で出会える野生動物たち

・ヒグマ、クジラ、シャチ、イルカ、アザラシ、シマフクロウ、オジロワシ、オオワシなど、多くの希少動物にも出会うことができる。

・数が増えすぎて問題にもなっているエゾシカは、ウトロの市街地でも見かける。立派な角のあるオスは、メスより数が少ないので、見られたらラッキー。

・オジロワシやオオワシは、翼を広げると2m近くなる大きな鳥。冬になると越冬のため飛来する。流氷とバードウォッチングをセットで楽しめるクルージングも人気。

流氷に閉ざされる冬の知床岬

人を寄せつけない冬の知床岬

・冬のオホーツク海には、流氷が押し寄せる。知床岬まで行ける観光船も運行していないが、夏とはまったく違った白一色の世界も美しい。

・オジロワシやオオワシ、アザラシなど流氷といっしょに見られる野生動物も。そうした写真を撮るために、全国や海外からも多くの人が訪れている。

・毎年2月中旬から3月上旬が、流氷を見られる時期。寒さは厳しいが、冬しか見られない絶景もあり、温泉と一緒に楽しむのもおすすめ。

流氷を楽しめるアクティビティ

・「流氷砕氷船」や、ドライスーツを着て流氷の上を歩く「流氷ウォーク」、流氷の海に潜る「流氷ダイビング」など、流氷を満喫できるアクティビティも充実している。

・流氷ダイビングでは、“流氷の天使”と言われるクリオネに会えることも。思ったより小さくてびっくりするが、ほんとに天使のような姿で可愛らしい。

・イベント「知床流氷フェス」も人気。氷と雪で造られたアイスバー、アイスタワー、焚火コーナーなど冬を楽しみ方を提案してくれる体験型イベント。

知床岬へのアクセス

車での行き方

・女満別空港から車で2時間15分、ウトロから観光船でおよそ1時間30分

・釧路空港から車で3時間30分、ウトロから観光船でおよそ1時間30分

バスでの行き方

・JR知床斜里駅から斜里バス「知床エアポートライナー号」で45分、ウトロから観光船でおよそ1時間30分

 

 

参照元➡ wondertrip(ワンダートリップ)

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