ジュラシックコーストは、2001年に「ドーセットと東デヴォンの海岸」として登録されたユネスコの世界遺産です。イングランド南部のイギリス海峡に面した、153キロメートルに及ぶ海岸ですが、この海岸線は歩いて移動することができ、様々な形、種類の素晴らしい海岸線の風景を楽しむことができます。総面積2,550haの自然遺産です。
全長150キロメートル以上の海岸線はどこも素晴らしい景観を望めますが、その中でも、いくつかの名所があります。ここはダードルドア(Durdle Door)と言い、波が浸食してできた天然橋です。ジュラシックコーストの中で最も特徴を表した、最も有名なスポットと言っていいでしょう。また、地質学の研究対象としても有名な場所です。
ラルウォースコーヴ(Lulworth Cove)は、褶曲によってできた地形で円型の美しい静かな入り江です。このスポットについては、車でアクセスした後は徒歩でも、駐車場からそう遠くない距離に位置することもあり、レジャーの場としても有名です。年間50万人以上が訪れる一大観光スポットです。もちろんここも、地質学上でも有名な場所です。
こちらはチェシルビーチ(Chesil Beach)と言い、ジュラシックコーストのちょうど真ん中くらいの位置にある砂洲です。暴風によってつくられた長い長い砂洲ですが、実はよく見ると、砂ではなく、全部小さな玉砂利です。このような砂洲は日本では見られないものですので、日本人にとっては少し違和感ある珍しい光景かもしれません。
このジュラシックコーストではその名が表す通り、恐竜が生きた時代の痕跡を見ることができます。最も古いものは、なんと2億5,000万年前に形成された地層が露出していて、三畳紀、ジュラ紀、白亜紀と1億8,500万年分の地層が存在しています。これらの地層で断崖を形成しているため、海岸の岩場などにもアンモナイトの化石が多く見られ、化石発掘ツアーなども行われています。
このジュラシックコーストは、風光明媚な海岸線や、地質学上で特徴的であること以外に、もうひとつの側面があります。この近辺は昔から海難事故が多発する地域で、数多くの船が難破してきた難所。また、イギリスのテレビ番組等で、七不思議、自然の脅威、として取り上げられることがたびたびあり、イギリスでは注目を集めるエリアなのです。
日本ではまだあまり知られていないイギリス南西部にある世界遺産「ジュラシックコースト」。
150キロメートル以上続く海岸線の風景は様々で、それぞれにとても素晴らしい絶景です。
また、恐竜の時代の地層を見るにつけ、太古へ思いをはせることができる神秘的な場所でもあります。何日かかけてでも踏破してみる価値がある「ジュラシックコースト」。ぜひ尋ねてみてください。
ジュラシックコースト(Jurassic Coast)への行き方
ジュラシックコーストの中でも最も観光地として有名なラルワースコーヴへのアクセスは、日本から空路でイギリス、ロンドンまで飛び、ロンドンからは車で約3時間の道のりです。公共交通手段を使う場合、Waterloo駅からSouthwest Trainの特急電車に乗ってボーンマスへ約2時間。駅からはレンタカーなどで約1時間かかります。
参照元➡ wondertrip(ワンダートリップ)
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