バリ島には貴重な文化財が数多くありますが、「クルタ・ゴサ」は、バリ東部で最も重要な文化遺産と言われています。特に、天井一面に描かれたカマサン・スタイル(バリ伝統の絵画技法)の”地獄絵”は必見です。
1.クルタ・ゴサとは
クルタ・ゴサとは、サンスクリット語で「裁判所」という意味。1942年まで裁判所として実際に使われていたそうです。敷地内には、18~20世紀初頭まで栄えバリ最後の王朝とも言われたスマラプラ王朝の宮殿跡や、スマラプラの歴史と文化を展示する博物館もあります。
2.クルタ・ゴサの魅力
多くの文化資源を有しているクルタ・ゴサ。建物や調度品、天井に描かれた絵画、博物館の展示品などを通して、栄華を極めたスマラプラ王朝時代から、侵攻するオランダ軍と最後まで戦い続けた玉砕行進(ププタン)まで、古都クルンクンの歴史を辿ることができるのが最大の魅力でしょう。
3.見どころ・おすすめポイント
(1) 裁判所跡
クルタ・ゴサでは、地方レベルでは解決できない難しい事案を裁いていました。裁判所跡には、1942年まで実際の裁判で使われていた椅子やテーブルがそのままの形で残され、展示されています。
(2) 天井画
遠めで見るとどことなくユーモラスに見えますが、実は地獄を表現した”地獄絵”なのだそうです。裁判所という場所柄、「この世で悪い行いをすると地獄に落ちてこんな苦しみを味わうぞ」という戒告が、絵の一枚一枚に込められているように思えます。
(3) バレ・カンバン
「バレ・カンバン」は、スマラプラ王朝時代に王族の休息所として使われた建物を1940年に復元したものです。建物は蓮池に浮かぶように作られており、”水の宮殿”とも呼ばれています。こちらの天井にも見事な装飾画が施されています。
4.訪れた人の声
- クルタゴサ(裁判所)へ。バレカンバン、水の上に浮く、という意味の、珍しい建築様式だそうです。この机が、裁判官の机だそうです。天井に、カマサンスタイル(古いバリ絵画の様式)で、地獄絵図が描かれています。悪いことをすると、こうなる、という戒めのようです。しかし、どことなくユーモラスで、見入ってしまいました。オランダ統治時代の影響か、石像にシルクハットをかぶったオランダ人が…
- このクルタゴサ、いったい何がすごいってね、こんだけ重要な文化財にも関わらず、そのまんま吹きさらしなのよ。。。っていうことが言いたいんじゃなくって、天井画。天井画がすごい、すばらしい!!! バリ絵画は、それを構成するいくつかの技法があるのだけれど、その中でも最も古い技法である「カマサンスタイル」と呼ばれる技法で書かれた天井画を目の当たりに見ることができるの。 このカマサンスタイル技法の特徴は、平面的であること、つまり遠近感をもたせない技法で、人間を斜め上から描いているんだよ。
5.基本情報
■ 基本情報
- ・名称: クルタ・ゴサ(Kertha Gosa)
- ・住所: Jl.Untung Surapati, Kota Semarapura, Klungkung, Bali
- ・アクセス: クタからチャンディダサ方面へ向かって車で約1時間半。
- ・開館時間: 7:30~17:00
- ・休館日: なし
- ・料金: 大人Rp15,000(約137円) / 小人Rp7,500(約68円)
- ※2014年9月24日時点のレート
- ※注意事項: 入場の際、短パンやミニスカートでは入場を断られる場合があります。
- 入口にてサロン(腰布)の無料貸出を行っていますので着用して下さい。
いかがでしたか?バリ東部を代表する文化遺産「クルタ・ゴサ」。様々な絵画や石像、調度品などを目の当たりにしながら、かつてのバリ島で繰り広げられた王族の栄枯盛衰に思いを馳せてみて下さい。
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